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誰も得しない話。
納得したら気が済むということは往々にしてある。
「理解する」≒「納得」ですよね。そして理解って、するのとされるのがある。納得の方法としても、その両方がある。だとしたら理解されない場合は、理解することで納得するしかない。
理解されるってきっと受け止めてもらうことで、理解するってのは受け止めること。受け止めて、できれば飲み込んで、血肉にして、そうしておけば、次も大丈夫。次も納得できる。或いはスルーできる。無駄にテンションを上げなくて済む。決まった引き出しにしまえるから、キレる必要がない。
でも、当たり前のことですが、受け止めて飲み込むスペースは無限じゃない。大抵の人は無限じゃない。広い人はいるだろうけど、それでもきっと無限じゃない。消化して血肉にするにも、限度がある。許容量だけじゃなく、可能なペースというものがある。そうして、いっぱいいっぱいになって、無理ってレベルに達したら、もう、吐き出すしかないじゃないか。
そうなった時、もしくはそうなる前に、受け止めてくれる何かを確保するために、人は誰かと繋がっておくのでしょうか。生まれながらに恵まれた人は親兄弟、そうでなければ友達、恋人、等々。
って、そういえば高校の時にも一回出した結論だった。あの時はもっと直接的且つ主観的に、「誰かが欲しい」だったけど。欲しくて欲しくて、それだけ自分を理解してくれる人というのは自分に近い存在に違いないから、同性なんだと思ってた。だから可能性を感じられる女子を片っ端から当たって、ああ、相容れないってなれば次にいってた。そして、でも絶対的に自分を肯定してくれるとしたら、彼氏という存在なんじゃないかって、何となく考え直した。同性で見つからなかったのは、異性にしかいないからかもとも思った。
今思えば、あの時わたしが望んだものは友達でも彼氏でもなくて、敢えて言うなら家族の作り直しだったんだろうけど。
最初から本質を見誤っているのだから、見つかる筈がない。辿り着くわけがない。それに気づけばいいのにその前に、思い込んで勘違いして陶酔に浸ることを覚えたんです。自分とこの人は愛し合っている/解り合っている/運命の相手であると、そんなことあるわけはないのでとりあえず一緒にいるうちは思いこむこと。本当はそうでないけれど、そう思っておいた方が少なくともその間は楽しめるからそういうことにしておくこと。それが最大多数の最大幸福をもたらす方法だから。
というか、他のみんなもそうしてるんだと思ってた。本当に本当に本当に分かり合えてる人は別として。そんなパターンは滅多にないんだから、殆どのカップルなり親友なりは、そうしているんだと思ってた。つぶさに観察していくと、だって周りの殆どの組み合わせも、運命の相手だの最高の二人だののたまっていても、実は大して分かり合っても愛し合ってもいないんだもの。たとえわかってもらえなくったって、とりあえず愚痴を聞いてもらえればすっきりしたりするじゃない? そういうための相手を必要として、確保してる。それが固定的な人付き合いの意義。だと思ってた。
が、当時最も親しかった友達が、どうやらそうは考えていないらしく、そのことには非常に驚いたし、信じられなかった。彼女はかなりドライな考え方の人間だと思っていたので、余計に。でも後で人間性を総合して考察すれば、彼女はドライなのではなく自分に甘く(あらゆる意味で)他人に厳しいだけだったんだけど。
彼女はバイト先はじめ、何らかの集団に属すれば、男から性的な誘いを受ける。付き合おうを通り越して、「ヤろう」って。毎日毎日ある人にそう誘われる(乞われる?)んだと話を受けて、まさか彼女が相手に自分が好かれてるどころか愛されてると思ってるなんて、こちらからしたらまさかって話ですよ。実は職場の女全員に同じこと言ってたって、そりゃそういう男はその程度でしょうよ。あんただって、他人から同じ話を聞いたら、きっとそう判断するだろうに。
聞いてもまだ、そういう勘違いでしばらく楽しんでるんだと思ってた。その勘違いが予定より早く破られたから愚痴ってるだけだと思った。でもどうやらそうではない。彼女は、自分にどんな形にせよ言い寄ってくる男は、例え体を一番に求められたとしても、自分を愛しているんだと信じていたらしい。セックスの後、「ブサイク」ってからかわれてもなお。
恋と思いこみってどう違うの? ねえ、どう違うの?
恋愛って、一晩飲んで酔いつぶれたりカラオケオールで枯れるまで声をし吐き出したり甘いものドカ食いしたり限界まで全力疾走したり絶叫マシンでここぞとばかりに叫びまくったりするような、そういうものだと思ってた。
むちゃくちゃやって最後には終わる。その終わりのクラッシュまで楽しむ、そういう遊びだと思ってた。そうじゃない人もいるんだろうけど、大概はそういうものなんだろうと今でも思ってる。だって、もしそうじゃないのなら、どうしてつきあっても別れてしまうカップルがあんなに多いの? しかもまた懲りずに誰かと繋がろうとするの?
いいじゃない。全力で駆け寄ってぶつかって、ああ、ひとつにはなれなかったって、そういうのって気持ちいいじゃない。リスクはそこそこ高いけど。でも、遊びなんてそんなものでしょ?
遊びではなく、たやすくは終わらず、細くであろうと長く続く。とすればそれは、きっと恋愛でも性愛でもないもの。
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