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不埒

まっすぐ立ってフラフラ歩きたい

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期待

前々から書こう書こうとは思っていたものの、解ってもらえるように書く自信がどうにも持てず、ずっと二の足を踏んでいたのですが、考えたらこのブログを「ああ、わかる!」なんて思うことを期待して読んでる人なんかおそらくいやしないんだから、そんなこと考えても仕方ないよな。
でもじゃあ、何で読んでるの? 何を期待してこのブログを読んでるの? 何を期待したところで応えてもらえるわけないことを期待して裏切られて読んでるの? ああ、そうですね。このブログはそういうブログですとも!

というわけで、

「メッシュ」 (萩尾望都/小学館)
の話。

わたしが初めて読んだ萩尾漫画です。小学校3年生くらいの時?と思ったけど今調べたら、ローラカイザーがやってた頃なので、どうやら小学校高学年の頃みたいです。当時通ってた歯医者さんで読んだ。あ、やべえ。年がバレる。

今見たら、難しい話だよなあ・・・。実際、小学生の時は、読んで、分かるな分からないような。
でも、「人生ってきっとこういうものだ」と思った。そして、「そう、大人ってそうなんだよ」と思った。そこは分かるところ。納得できたところ。でも、「それは何でなのか」「どうして大人はそうなのか」という答えがもらえなくて、理解できなくて、腑に落ちなかったのを思い出した。
当時、大人たちが何故ここで怒るのかとか、どうしてこの結果こうなってしまうのかとか、そういうことがいちいち不可解で、だからこそ知りたくて考えて、それでも分からなくて。そんな渦中に、まさにそんな大人を描いて見せられたら、答えを求めてしまうじゃない。「そう、そうなの。で、それは何でなの!?」って思っちゃうでしょ。
でも、答えがないんだな。大人がなぜ私に理解できないポイントで理解できない怒り方をするのか。その理由は語られないんだけど、理由なんかなくても、ふと人生は動き出して何らかの結果が出る。
それを見て、「ああ、人生ってきっとこういうものなんだ」と思いました。そしたら、本当にその後のわたしの人生、そういうものでした。今見返してみても、やっぱりそういうものだ。
世の中はきれいに噛み合った歯車でできているのではない。いびつにぶつかり合い削り合い、すれ違い空回りし、もしかするとだからこそ、絶えずいずれかの歯車は回り続ける。ぶつかることも削ることもすれ違うことも空回りも、いいのか悪いのかなんて、単なる相性の問題、視点の問題。悪意が悪くはたらくとも善意が善くはたらくとも限らない。
だからこそ、他人に何かを期待したって仕方がないのよ。噛み合ってないから、伝わらないよ。伝わっても、そのとおりには回れないよ。
当時はもちろん、こんな言葉でハッキリとは感じ取れてはなかったけど、何となくそんな風なことは思ってたな。

みたいなことを、思い出しながら読んだ。
個人的には、どうにもできなかったことがどうってことないことで解決されてしまう人生観(?)が好きです。
あと、ミロンが好きです。ああ、わたしは子供の頃あんな大人が欲しかった。その辺、お兄ちゃん願望かも。土田晃之のようなお兄ちゃんが欲しい。

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