[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
≪ 物申す | | HOME | | 無題 ≫ |
こんばんは!
キャベツの千切りとちぎりレタスを混ぜただけのものをサラダとして出されたときの突っ込みは、「ファミレスか!」でキマリ☆
どうも、埒です。微妙にお久しぶりです。
そんなわたしが今日させていただくのは、
「イカロスの山」塀内夏子/講談社
の話。
明日やると言いつつ今日やるのが俺クオリティ。
わたしはこの漫画を3回読んだ。
1回目は本誌で毎週立ち読み。その1回目は、崩れつつ形を成してゆく話の展開と登場人物の関係を、ただただ追っていくだけでした。三上と平岡の男らしさに魅せられていました。
ここで前提としておきたいのは、わたしは十年来(以上か)の塀内夏子ファンであるということです。
Jドリーム買ってました。勝利の朝なんか泣きました。塀内さんの描く男は男らしく、少年は少年らしい。それが好きでした。
同時に、過去作品の、女性が主人公のものも大好きです。この人の描かれる、スポーツを介した男と女の関係が気持ちよくて好きです。42.195のダフネとか。
そんなわたしが消化不良のままにされている読みきり作品があります。タイトルは忘れましたが、ボクサー(アマチュア?)の彼氏を持つ女性(大学生?)の話。
上がり調子で連勝中の彼氏が、ある日試合で大怪我を負わされます。そこで彼女は、相手選手に抗議しに行きます。あそこまで痛めつけるなんて酷いと、涙ながらに訴える彼女。それに対し、相手選手は冷たいものです。「強いものが勝ち、弱いものが負ける。それだけだ。リングとはそういうところだ。酷いなんて思わない」と。彼女は、何も言い返せなくなると同時に、その男に強く引かれる――――・・・。
という話なんですが。
当然のことですが、彼女の肩を持つ形で描かれた話ではないです。男の勝負の世界に無粋に踏み込む女が、結局はその魅力に返り討ちにされる・・・とでも言えばいいのかな。そういうどっちかっていうと、女のおろかさと戦う男の美しさを描いた話だと思います。
これを読んで、わたしもこの男に引かれたわけですね。そして、その先が気になった。しかし残念なことにそこまでの読みきりだった・・・・・・。
イカロスの山で3人の関係が見えてきたとき、作者はこの続きを描いてくれるんだと思って、期待しました。
というスタンスで1回目を読んでいました。
だから、平岡や三上の男らしさというのが一番の見所で、そこに入り込む異物である「女」・靖子にどんな結末を与えるのかを追いかけて読んでたわけです。
そこに注目すると、結末まで、何ひとつ文句はなかったわけです。だって最後まで男たちは十二分に男らしくて、その包容力で靖子という異物をもきれいに落ち着かせてしまった。あの三上の最後の決断には感動しました。
男と男と女に、この作者はこういう決着のつけ方をするんだなあと思った。結局のところ、男らしさの肯定で解決されたので、個人的には文句なかったんです。
そして2回目。コミックスで最初から読み返しました。
そしたら何かにつけ
靖子UZEEEEEEEEEEEEEE!!!!
あいつ本気でうざい・・・。
彼女の行動を肯定的に描いてるんじゃないとはわかってるけども、それでもうざい。何よりね、あのいい男二人が惚れるほどの女なのか? 三上は温かい家庭のビジョンがあっただろうから、結婚に至ったのも解るけども、平岡はいったいこの女のどこが良かったんだ????
改めて思ったのはこの一点でした。他は全然いいんだけど、何度見てもザイルを切ったシーンでは、「平岡ァ―――――!!」なんだけど!
さらに3回目。
で、その点にもある程度納得した。勝手な解釈ではあるけども。あ、平岡が何で靖子を好きなのかって点ね。
飛んでいったままではいられないってことなんだろうなあ。あの男を繋ぎ止めるには、あれくらいの(重い)女じゃないと駄目なんだな。
平岡に靖子という存在が必要かといえば、それは解らない。しかし、彼女と繋がることで、彼は今まで(不幸にも?)知らなかった生き方を知ることができる。
勿論ここで彼らの人生は終わりではなく、ひとつの変化として、先へと繋がっていくんだろう。
というところで、今わたしの中では結論づいてます。
つまり、恋愛要素が要らないとは思わなかった。そもそも、「男の世界に踏み込む女という異物」の決着のつけ方が描かれると思っていたから。で、男らしさ故に決着がついたので、ひとつの結論として満足。
が、靖子のキャラは・・・・・・まあ、よくよく考えれば解らなくもない。
ということですかね。
≪ 物申す | | HOME | | 無題 ≫ |