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不埒

まっすぐ立ってフラフラ歩きたい

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落ちたダーツがハートに刺さる

2期の、レン様が実家について話をしつつ手持ち無沙汰にダーツを投げるシーンが好き。神宮寺財閥の跡取りとなる長男に命じられて音楽の道に進んだと話すレン様。「財閥に必要なのは次男までで、三男のオレはオマケみたいなもんさ」と言って投げた3本目のダーツが、先に刺さっていた2本にはじかれて落ちる。そこで小さく舌打ちするレン様。いつだって何でも涼しい顔でこなしてつかみどころのない彼が珍しく苛立ちを見せるシーン。
最近かなり、演出重視で見ているなあと思います。ディオがポコのねーちゃんを薔薇の花に喩えた後、反抗されてそのバラを枯らすとか、間接的に語ってこその物語ではないかと思うのですよ。物語にとって意味があることはテーマと、それを引き立てるリアリティではないでしょーか。別にテーマは斬新なものでなくてもいいんだ。いつだって大事なことはとても普通のことで、どうしても見失いがちなそれを、いかに強く意識させるかに作品の出来はかかっていると思うから。
ダーツの片手間に話すことで大した話じゃなさそうに見せて、且つ、聞いている聖川と目を合わせず話せる。本心を悟られないようにしているのが見て取れる。3本のダーツはもちろん3人兄弟の暗喩で、2本にはじかれる3本目に自分を重ね、柄にもない舌打ちをしてしまう姿が、普段の飄々としたスタイルの裏側にあるわだかまりを垣間見せるわけですね。本当に、なんて秀逸な演出なのかと!

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