不埒

記事タイトルにそこまで深い意味はない。『私だけの十字架』って歌が好きだったの。
自分にとってのＢＬというか、男×男の漫画の価値みたいなのについて少し解ったので、中間報告的にまとめてみる。ちょろっとですけど。

わたしにとって、男×男の漫画を読む（描く）理由は、多分第一に、貞操観念を無視したいからじゃないかな。好きだからセックスするのよ、以外のものが欲しくて読む。そういうの。
過去に、有難いことにわたしの為に（ほんとにわたしだけの為に）坂沖を書いてくれた人がお２人もいらっしゃってくださったんですけど、どちらも結局は相思相愛みたいにまとまってて、「ん？」てなんか引っかかってたんですよね。
或いは、某さんに「元々ホモじゃないんだったら、好きだったら抱かれるより抱きたいだろうよ！」っていわれた時も、「ん？」て。
考えてみたらね、わたしは男×男にそういうのいらないわけ。愛とか恋とかなしで、ただヤりたいとか、雄として優位に立ちたいとか、なんか流れで、とか。特別な相手だからそういう行為に至るっていう因果関係はなしでお願いしたい。（ヤッた後に「好きなのかも」って思うのはアリだったりしますが）
愛だの恋だののせいの恥じらいとかもできればいらない。そういうのがいい時もなくはないんだけど、それなら男同士でなくてもいいですよ。

そういうとこに、私が受け攻めにこだわらない理由もあると思う。
まず、誰かに対して性欲が沸く（セックスしたい）というのがよく理解できないんだな。
昔、岸辺一徳を好きだと言って、「それは男としてじゃないでしょ？　抱かれたいとは思わないでしょ？」って言われたことがあって、全くその質問の意味が理解できなかった。何で会ったこともない男とセックスしたいと思うんだ？　そういうのって、流れじゃないの？　目の前に相手がいて、そういう流れになっていいかと思ったときにするもんじゃないの？　或いは既にそういう関係になった相手と会うときに何となく前もってそのつもりでいるとか。そういうもんじゃないの？
そんでまあ合意の下でやるんなら双方の歩み寄りで、片方の強い希望ならやりたい方ができる限り頑張って、それぞれがやれることをやって事に及んで済ませればいいと思ってるんですね。
何より、相手がいて、その場の流れが大事。好きかどうかは正直別問題。（実は前から好きで・・・みたいのは、男女とか百合とかでやりたいところ）

でも最近、会ったこともない人に「抱かれたい！！」と思う（っていうか言いたい）ことがあって、それは、なんつーか、負けを思い知りたいって気持ちなんですね。「わたし、確実にこの人に生物として負けてる！！」とか、「こういう優れた種が子孫を残すべきなんだわ！！」みたいな気持ち。それを一言で表すと、「抱かれたい！！」になるわけだ。
で、自分自身のそういうのがわかるまで、というか男女関係にも応用して考えられるようになるまで、男×男のパターンで考えてたっていうのがあります。雄が雄を屈服させる、自分のほうが雄として優れているということを相手に知らしめる、そういう為の男×男。
同性に対して負けを認める心地よさは結構前から嗜んでいたんですが、異性に負けるという感覚はなかった。自分の方が勝ってるっていうんじゃなく、そもそも比べる対象じゃないというか。
わたしの描く男×男であんまり、攻め→受けっていう恋愛関係はないのはそういうことなんだよな。逆はある。その場合、好きってのはつまり、負けたって感覚なわけですけど。（坂沖とか坂銀とか金鉄とか）

というわけで、好き同士で男×男っていう必然性が理解できてない自分を理解した。
２段落目があんまりうまく説明できてない感じですけど、とりあえず中間報告。