不埒

その面白さに対し、あまりに世間での認知度が低い漫画を今日は紹介します。

まず、
　 　
「交通被告人前へ！！」　「駐禁ウォーズ！！」　「女神の赤い舌」
以上、ウヒョ助（←作者名）作品。

掲載誌はすべてスピリッツです。まあそもそも、スピリッツってのがマイナーメジャーっていうか・・・。田舎のコンビにでは入荷が少ないですよね。北関東に引っ越してきて結構びっくりしたわ。ヤンキー文化恐るべし。

このウヒョ助氏の作品は、正直ハズレがない。
もうね、ウヒョ助って名前だけでね、ハァ？って思っちゃうけどね。わたしは思ったけどね。で、最初の「交通被告人前へ！！」の時も端から、作者名の酷さと絵の濃さから、絶対面白いわけねえ！！！と決め付けてたけどね。
面白いんだこれが。何、ウヒョ助のくせに。
何が面白いのか・・・と聞かれてもも困る。でも面白い。文句なしに面白い。
簡単に言うと、スピード違反の冤罪裁判の話です。もうちょっと詳しく言うと、おそらくオービス（作中ではエービス）の誤作動でスピード違反の冤罪を着せられた主人公が、損得勘定は二の次で、圧倒的不利且つ理不尽な制度と戦う話です。この粗筋でも読んでみたいって人はいると思うけど（裁判の話好きな人っているし）、多分予想以上に面白い。
何でって聞かれても困るけど、演出が熱くて上手いくらいしか説明しようがないけど、とにかく面白い。何ていうか、読めばタイトルの「！！」に納得できると思う。

そしてその次の、「駐禁ウォーズ！！」も面白い。
これは、裁判とは違う方法で納得いかない駐禁の取締りと戦う話。前作とシリーズ連載と思えばいいのかな？　これもほんとに読めば「！！」に納得できる熱い漫画です。前作みたいに裁判ていう形式がない分、話が予想しない方向に広がったり飛んだりしてくれます。

最後の「女神の赤い舌」は、前２作とは全く趣が違って、突然消えた彼女がいつの間にか異国で教祖になってましたよーって話だけど、これじゃ意味わからんよね・・・。でも、これについて他に説明しようがないんだ・・・。
だからとにかく気になったら読め！！　そしたら面白いの解るから！！！　絶対面白いから！！

何せ、この全３作とも、「こんなの面白いわけない！」ってスタンスで読み始めたわたしが、結局ハマリにハマッたんだから。ていうか、お前もう少し学習しろよって話なんだけども・・・。何でかな・・・毎回ウヒョ助作品は、連載始まった時は「絶対面白い分けない！！」って決め付けちゃうんだよな。ほんと何でだよ・・・。１作目はともかく、２作目からは前作の面白さから期待してもいいだろうに・・・。

とにかく面白いので、中古でしか手に入らないだろうけど読め！！



「ダクションマン」　（猪熊しのぶ／小学館）

スペリオール連載中。
つきあい始めた彼女が実は女子高生で人気アイドルだった！　一緒にいられるように結婚して同じ事務所のマネージャーになったけれど・・・アイドルの奥様との受難の日々は続く！
・・・・・・という、今更！！？？と突っ込みたくなるような陳腐な設定のお話ですが・・・。しかも絵が明らかに古臭いですが・・・。
でもな、面白いんだよ！！
なんというか・・・普通に面白い。としか言えん。毎号作ってくれる引きに心持ってかれる。長い目で見ればそこまで意外なことは起こっていない・・・だが、それでも毎回次が気になる！！　そして驚かされる！　そして安心させられる！！
これ、ドラマになったら絶対人気出ると思うんだ。年齢性別問わず、おそらく女子中学生からその父親より上世代まで、家族みんなで何だかんだ言って楽しめる漫画だと思う。斜に見つつ文句言いつつでも、ただただ恋の行方だけを追いかけてでも、業界物・職業物としても、ほんとに、楽しむために作られた漫画だなーと思う。
ので、読め！！