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わたしは共感で物語を読むことを基本しない。というようなことを前にも書いたような気がするけど、しかし決して全くしないわけではなくて、することもあるがごく稀であり、少なくとも、最初から共感を期待して共感するために読むということはほぼ皆無だということです。ああ、ないな。「きっとこういう面白さがあるに違いない」というのが、物語を読む前にする最も共感を目的にすることに近い期待じゃないかな。と、ここは少しわかりづらい日本語で。
まとめると、読む目的は共感ではないし、読んだ結果共感して終わるということもあまりない、ということです。
高校のときの国語の問題か何かであったと思うんだけど。「本を読むということは、作者との対話である」というような論。これには珍しく共感したんですが、ポイントはそこではなく、皆さんはそうではないんですか?という、最近のわたしを襲った驚きです。
わたしは、読書は、作者との対話だと思ってた。作者の言いたいことを聞くつもりで読む。そこでひっかかりや疑問が生じたとき、まさにベストなタイミングでそれに答えてくれるのが良い文章(もしくは物語)。というか、わたしとしてはありがたい文章。そして最終的に、ああ、あなたの言いたいことはつまりこうですね、って、答えを出すことがゴールなわけです。
はいここでまたまとめ。わたしにとっての読書の目的とは、作者の言い分を頭の中でまとめることです。
そこで、作者の言い分が、わたしが受け入れられるものであることに越したことはない。
のですが、実は、そんなことって、子供の頃からそう多くはなかった。児童小説なら、少なくはなかったかな。でも、多くもなかったかな。幼少のみぎりより嗜んでいたビッグコミックオリジナルに至っては、本当に当時のわたしの精神年齢では流石にわからないものばかりだった。言いたいことはわかるが納得はできないもの、感覚として大きなテーマを感じはするが脳内で整理できないもの、全く何だかわからないもの、など。そのうち、最近読み直してやっと納得できたものは結構あります。
しかし今思えば、本当に理解できてなかったジャンルは、そんな大人向け漫画ではありませんでした。恋愛漫画でした。今思い返せば、9割方理解できていなかった。というか、内容を理解しようというのが間違いなのかもしれない。
ということに最近思い至ったのですが、もしかすると、恋愛漫画というのは、共感で読むものなんでしょうか? だからこそ、それぞれの個人が共感できるようにと、理想の恋愛像としてもしくは現実の恋愛像として膨大なパターンが世の中に溢れているんでしょうか。なんてこと、今まで知らなかったことの方がおかしいんでしょうか。
わたしも子供の頃から恋愛漫画を読まなかったわけではなく、寧ろ、平均より早い年齢から読み始めたのではないかと思います。4歳くらいから多分なかよしやときめきトゥナイトを読んでた。小学校3年生くらいになると、別マや別フレを読んでた。そして、それぞれを理解しようとしてた。
主人公をはじめとする登場人物の心情を、ではなく、作者の意図を。作者が何を良しとするのかを。恋愛漫画なので、どんな恋愛を良しとするのかを。登場人物の心情を理解するのもあくまで、作者の意図を読み解くためです。
年齢的・経験的な問題もあってか(または別の問題か・・・)、当時のわたしに恋愛は難しかった。誰を何故好きになってそのためにどんな行動に出るものでということがほとんど想像がつかないし、それが良いのか悪いのかと考えたら、ますますわからない。
そこで「良い/悪い」を問うのが作者の意図から外れてるということに気づいたのが、実はほんの最近のことなんです。
はいここで、簡単に恋愛漫画の読み方の変遷をまとめておきます。
10歳くらいまで : なかよし・りぼん・別マ・別フレ
→作者は何を意図しているのか? どんな恋愛を良いあるいは悪いとしているのか?
中学生くらいまで : プリンセス・高河ゆん・絶愛
→「愛とは何か?」的なテーマが解りやすいオタク系のものを好んで読むように。だって作者の意図が解るから。
高校・大学 : ヤングレディース系(岡崎京子・安野モヨコ・南Q太)・水城せとな・西炯子
→最も共感と自己肯定で読んでいた時期。それとともに、内容は恋愛ではなく家庭環境や性行為が中心のものへ。
結果(現在) → 恋愛に正解なんかない!! 当人同士がよければそれで良い!! だから自己弁護や正当化すんな!!
→「こういう恋愛する女の子ってどう?」と聞かれているつもりで読む。あくまで他人の恋愛として、好きになれるかどうかがポイント。
ということで、わたしは、特に恋愛漫画は、主人公に共感して読むことは滅多にないです。他人の恋愛として楽しむことが目的。恋愛への姿勢がかわいかったりかっこよかったりすれば好きになるし、恋愛なんて正解のないものに自己正当化をしてしまうものは嫌いなんです。その正当化が作者のためであれ読者のためであれ。自分の恋愛くらい、自分で勝手に納得しとけ!! こっちに同意を求めんな!
まあ、もっと細かい話しようと思えばできるんだけど。
と、今回は恋愛漫画を例にとって説明してみましたが、わたしの読書姿勢は基本、作者との対話です。そうやって作者の意図を読み取った結果、共感するものもなくはないけど稀。特に恋愛漫画では共感に至ることはまずない。という話。
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