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不埒

まっすぐ立ってフラフラ歩きたい

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父! 娘!

トゥルー・グリット、良かった!最後まで見たらかなり良かった!
いろいろ調べたらジョン・ウェイン版が過去にあってリメイクだったってエ―――ッ!とか、ほんとアメリカはジョン・ウェインに父性を求めてるんだなとか、まああれこれなくはないけど、まあ、語るべきは記事タイトル通り。父を殺された14歳の少女が、仇を捕らえんと隻眼の老保安官に依頼して追跡の旅をする復讐譚です。

最後まで見てもなお、老保安官は聞いてもないのに小娘に身の上を語りすぎだとは思う。一応それがこの男の駄目さの描写なんだろうけど、それにしても長すぎ。ですが、それだけ念入りにダメさを見せつけられた後なので、最後の活躍はそりゃあもう印象的でしたとも。途中飲んだくれてこれでもかと醜態を晒して、少女にも大人としての威厳なんかまったく示せなかった老いぼれが、最後に決着をつけるところではみっともなくも老獪で頼もしいこと! 仇を討つだけでなく、さらわれた少女を救うためだからこそあれだけやれたんだろうと納得がいく。
この、疑似父娘関係。いつでも強くて優しくて正しいわけじゃない。普段からひどくみっともないくせに、もっとみっともない様を晒してでも少女を全力で助けに来てくれるのだ。何の約束もない。ついさっき、散々連れまわした挙句お前のことなどもう知らんと契約を反故にして白旗を上げたばかり。それでも、助けに来る。でも、それだけでいいんじゃないか? 父性って。こと実の父を亡くしたばかりの少女にとっては、それは十二分に救いなんじゃないか? 理屈じゃなくて、プライドや外面なんか関係なくて、形振り構わず、少女が危険にさらされているなら、助ける。そんな男がいたということが、彼女の人生の芯を支えることにきっとなる。
個人的には、保安官の最期がかっこいいと思います。「来てくれないか。別に来なくても気にしないけど」なんて手紙で、20年ぶりに呼び寄せておいて、彼女が着いたときはもう死んでるんだもの。ずるいよそんな死に方! 死に方のずるい人っていうのは、本当にずるくてかっこいいと思います。それ萌えツボ。超ツボ。

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