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不埒

まっすぐ立ってフラフラ歩きたい

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シンプル・イズ・ベスト

↑よく使う言い回しですが、文法的にはかなり間違っている気がするわ。
The sinple is the best.  ではないでしょうか。まあ、今「besuto」って打ちかけた人間が言うことではないが。

で、今日は

「関の弥太ッペ」 小林まこと/講談社
の話。

そうだ、最近の漫画で物足りないのはこれだったんだ。
絵が下手だとか話がつまらないだとか、最近の漫画の不備って、そこじゃないと思うようになった。
だって、多分平均値をとれば、確実に画力は上がってると思う。デッサン力だとか描線の美しさだとかトーンワークだとか、そういう技術的なものは間違いなく上がってる。
話も、時代時代に合わせたものがあるわけで、一概に下らないとは言えないですよね。昔だって大概ひどいものもあったもんなあ。でも、それでも十分楽しめるものだったりしたわけだし。

というかね、結局、シンプルなものが一番なんだと思うんですよ。人の心を動かすには。
いろんなひねりとか意外性とかも楽しめる要素ではあるんだけど、それはあくまでゲーム的な楽しさであって、実際人の心を大きく動かすのはそこではないと思う。

と思うんだけどももしかしたら一般的にはそうでもないかもしれないが、わたしはそう思ったので、とりあえずそういう流れで書く。

で、前述の関の弥太ッペですが、これがね、ほんっとふっつ―――――の話なんですわ。
なんのひねりもない話。水戸黄門でやってるような話。勧善懲悪ってわけではないけど、それでも普通のテンプレどおりの時代劇なんですね。
でも、面白い。っていうか、格好良い。
そう、格好いいんですこれ。
主人公は渡世人(平たく言えばやくざ稼業)なんですが、仁義は通して情に厚い男・・・まあ、ほんとある意味普通すぎるくらいの時代劇の主人公です。
でもその言動が、何ひとつ嘘臭くないわけ。この男は本当に男の中の男だ!と思わせてくれる一挙手一投足が痺れるほどに格好良い。
表情や立ち居振る舞いで、彼の覚悟や思いやりや約束が本気のものだということがビシビシわかる。

人を感動させるには、シンプルな話で良い。ただ、それを本当だと思わせてくれるなら。

と、わたしは思うんですがどうですかね!
で、わたしにとってはそれは、漫画でなら、表情や立ち居振る舞い(構図やコマ送り)から感じ取るものなんですが、どうですかね!
多分人それぞれなんだけどね!

最近の漫画っていくらカッコいい台詞や凝った言い回しを叫んでも並べても、ああハイハイってスーッと冷めさせられる。だって、本気で言ってるように思えないんだもの! デカいコマ使えばいいと思うなよ!

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